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[ネタバレ有] 27巻(急転編):魔法科高校の劣等生は秀作のSFジュブナイル小説

 子供と一緒に、魔法科高校の劣等生27巻(急転編)を読んだ。既に読者の方には、期待を裏切らない展開だったと報告しても良いだろう。なにせ戦略級魔法師が何人も大活躍したのだから。(ただし憧れの九重八雲先生は登場しなかった)

ご存知ない方に解説しておくと、これはブックオフ2017年ラノベランキング2位の小説だが、内容的にはSFジュブナイル小説である。この巻では恋愛要素はおろか読者サービスもない。世界を破滅させる程の特殊魔法のため、通常魔法は微力な高校生/司波達也の物語である。ただし “劣等生” といっても能力をフル活用する術を身に着けており、圧倒的な戦闘力を誇っている。知性も高く、エンジニアとしても超一流である。

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さて予告第14巻のは、こんな内容だった。

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内容紹介
14人目の戦略級魔法師誕生! その正体は? 最大のマギクスバトル開戦!
西暦二〇九七年七月。激化するパラサイトと光宣との戦いに備え、達也は新魔法『封玉』の完成を目指し鍛錬を続ける。
同じ頃、世界規模の魔法師の衝突もある転機を迎えつつあった。
南下を開始する新ソ連艦隊が日本に迫る。そして、これを迎え撃つため、一条将輝と吉祥寺真紅郎が行動を開始。果たして因縁の敵を退けられるのか――!?
一方、リーナが潜伏する巳焼島に、パラサイトと同化したかつての同胞、スターズが上陸。ついに激突の火蓋が切られるのであった。
戦略級魔法師が日本に集結!! 物語はクライマックスへと加速していく――。
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 「いよいよ27巻はバトルだ、バトルだ!」と喜んでいた小学校四年生の我が子は、我が家の郵便ポストに魔法科高校の劣等生27巻が投函されたことを知った途端、一目散にポストめがけて走って行った。もちろん本を購入したのは私だが、そんなことお構いなしだ。で、今回は存分に堪能できたらしい。あっという間に読み終わってしまった。
 まあ細かいところは架空の話なので若干気にかかる箇所はあるが、しっかりと練られた秀作のSFジュブナイル小説だった。ともかく主人公は基本的に沈着冷静な性格だし、詰め将棋のように淡々と話が進んでいく。読んでいて爽快感がある。この巻も予め予告されていたように、予定調和な内容に終わった。
 あまり内容を書いてしまうと読むのが面白くなくなるのでポイント説明だけに留めるが、まずこの巻は科学者の活躍が目立った。もともと戦略級魔法師と “戦略” を強調しているけれども、今の世の中でも技術革新によって戦略が意味を成さなくなることがある。今回も科学技術が戦略を打ち崩す訳で、まさに “SF” である。もちろん科学技術の根底にも開発戦略などもあるように、戦略が重要でないという訳ではない。本巻の吉祥寺真紅郎君の戦略家としての振る舞いも大したものだった。新ソ連艦隊の裏で糸を引いていたベゾブラゾフ博士も、さぞ悔しがったかと推察する。(司波達也だけでなく、彼にも知恵比べで負けた訳だから)

 それにしても博士が3名も登場するとは、豪勢ですな。(ブリオネイクを開発したアビーさんの本名は、アビゲイル・ステュアート博士と判明)

一方で気の毒だったのは、カノープス少佐である。

司波達也から「カノープスは容易ならざる相手だ。もしかしたらベゾブラゾフやシリウスよりも強敵かもしれない」と評価されていたが、彼のお仕事は実戦部隊の隊長である。知略を実力を兼ね備えているのに不遇な境遇に甘んじている訳で、たしかにこの手の人物は現実世界でも厄介な相手である。

それにしてもこの本はラノベ2017年の総合ランキング2位なのだけれども、女性向けランキングでは全く登場して来ない。それでも総合2位ということは、ラノベって男性読者向けが多いのだろうか。もしかしたらブックオフで男性向けランキングを公開していないのは、総合ランキングと殆ど同じだから面白くないというブックオフ側の思惑があるのかもしれない。

何はともあれサクサクと読めるし、爽快感も味わえた。相変わらず主人公は、自分の強みを生かして次々と強敵を撃破していく。これが女性向けランキング7位の少年陰陽師シリーズだと、苦悩する主人公の葛藤が語られるのだから、涙無くしては読むことが出来なくなる。(ただしこちらは読者がメンタル的に参っている時には、前に進むためのキッカケを与えてくれる。それはそれで貴重である)

そういう意味では我が子が魔法科高校の劣等生がお気に入りNo.1であるのは、まだ挫折も苦悩も味わったことが無い為であるかもしれない。いずれにしても、27巻急転編も総合2位に値するオススメ本である。28巻が楽しみである。