モンブラン

【ボールペンの正しい持ち方】鉛筆や万年筆に慣れた人は、太軸は要注意(体験談)

さて私は母親の影響と、自分が学生時代に万年筆派だったために、冒頭画像のように筆記具を浅い角度で持つクセがあります。

これが鉛筆や万年筆であれば、特に問題になることはありません。

しかしボールペンの場合、先端のチップ(ボール)を滑らかに回転させるためには、60度以上の角度を維持することが望ましいです。そうしないとインクフローが滑らかにならず、文字が掠れたりしてしまいます。

簡単なことですが、私の場合は気付くのに十数年を必要としました。今日は、気付くまでの紆余曲折を紹介したいと思います。

クロスのボールペンでは”ダマ”に苦労

さて元々、私は鉛筆と万年筆を使う人でした。ボールペンといえば、会社の事務用ボールペン(俗にいう100円ボールペン)しか経験がありませんでした。

それが営業支援のような仕事で、客先に出向くようなことが多くなりました。なんだか皆さん、しっかりとした身なりです。いちおうその中でトップだった私は、それなりの身なりをする必要を感じました。

そこで特に気になったのが筆記具です。商談の時には机の上にメモをする道具を取り出します。相手の内容を理解していることを示すため、スラスラと手を動かさないと悪いような気がします。今まで「技術力さえあれば万事オッケー」の世界に生きてきた私には、大きな戸惑いを覚えました。

そこでふと思い出したのが、父親から譲って貰ったクロスのクラッシクセンチュリーというボールペンです。クロームという入門用ボールペンでしたが、義父も所有していました。その昔は、随分と流行したみたいです。

私が筆記具を気にした時にも、クロスは人気のようでした。そこでまずはクロスから入ることになり… ませんでした。

私がクロスのボールペンでメモを取ると、あっというまに “ダマ” が発生してしまうのです。

米国で生活したことのある私は、米国製品のいい加減さに慣れていました。「クロスといっても事務用ボールペンと変らないな」と思い、あっさりと見限ることにしました。

ちなみにクロスの名誉のために言っておくと、これは私の筆記角度が浅いために、”ダマ” の生じやすい状況になっていたようです。

少なくとも今日時点で最新リフィル(替え芯)を試してみたところ、私のような筆記角度でも “ダマ” が生じることは無くなっていました。

モンブランへの転向

そんな時に雑誌で見かけたのが、ライバル企業のトップ営業の「持ち物拝見」記事です。彼はモンブランのスターウォーカーを持ち歩いていました。インタビュー記事では、仕事では欠かせないツールだとのことでした。

今にして思えばトップ営業なので、お客様にサインをお願いすることもあるでしょう。私はお客様と技術的なディスカッションや契約内容を紹介して、商談を詰めるのが仕事です。サインは営業さん任せなので、実はモンブランのスターウォーカーは必要ないのでした。

しかし技術者って、妙なことに拘ってしまうことがあります。Googleの技術者でもスターウォーカーを購入したことをブログで紹介している人もいますし、趣味でモンブランの万年筆を購入している人もいます。

あながち私が間違っていたとは言えないかもしれません。

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いずれにせよ私はモンブランのスターウォーカーを購入しました。そして特に “ダマ” が生じることが無かったし、書き心地が今一つだったので、マイスターシュテュックも購入することになりました。

スターウォーカーがメインで、スーツのポケットの中に無造作に仕舞われます。そしてマイスターシュテュックは、何かあった時のためにYシャツの胸ポケットで待機するのです。

このパターンは悪くなく、モンブラン純正のジャイアントリフィルの代わりに三菱パワータンク(加圧式リフィル)を使うこともありましたが、2本持ち歩きというのがパターン化しました。

スターウォーカーの違和感

さて世間的にもモンブランといえばマイスターシュテュックかスターウォーカーですが、たまたまシステム手帳の購入でお世話になったペンハウスさんが、モンブランのジェネレーションという細軸ボールペンを在庫処分で格安販売しました。(2007年頃?)

モンブランにしては破格値であり、つい興味惹かれて購入してみましたが、これは悪くなかったです。個人的な感覚では、下手をするとマイスターシュテュックと並ぶ書き心地でした。軽くてYシャツの胸ポケットにも収まりが良く、ついつい持ち歩く機会も増えました。

その時に感じたのが、スターウォーカーのモッサリ感です。たしかに使い心地は悪くないし、正確にペン先を運ぶことが出来ます。しかしなぜか、書いていて楽しくなることが無いのです。

実はスターウォーカーは自然と筆記角度を矯正してくれるような形状になっており、そのおかげでペン先を正確に動かせたのです。しかし筆記角度は私が慣れた角度よりも大きくなるように設計されていたので、何となく違和感を感じながら使う羽目になっていたのでした。

キッカケはファーバーカステル

さてそんな私に、ちょっとした事件がありました。

映画ダヴィンチコードのロバートラングドン教授に憧れて、ファーバーカステル伯爵コレクション(エボニー軸)のシャープペンシル(メカニカルペンシル)を購入したのです。

そして購入したことに関してブログ記事を作成したのですが、画像で見ると彼の持ち方は、私と異なっていたのです。ちょっと驚きましたが、この時は日米の文化的違いはあるだろうし、トムハンクスが自己流でシャープペンシルを持っているのかもしれないと思って終わりました。

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しかし彼と同じ持ち方をしてみて、違和感を感じたのも事実です。このあたりから、何となく自分に問題がありそうなことに気付き始めていたようです。

子供の鉛筆持ち方矯正

さてそんな時に、ナイスタイミングで発生したのが、「子供の鉛筆持ち方の矯正事件」です。

どうも我が家のMikanお嬢様は、鉛筆の持ち方が変です。そこで日本筆記具工業会を参考に持ち方が変であることを確認し、矯正器具を購入したのですが、その際にボールペンや万年筆の持ち方を確認する機会がありました。

そしてこのページを参照することにより、ようやく私は自らの過ちに気付くことが出来ました。

ボールペンの正しい持ち方

日本筆記具工業会のページを参照すると、私は次のようにボールペンを持つのが正しいようです。

ちなみに私が自然に筆記具を握ると、冒頭画像のような感じになってしまいます。

今まで三菱ジェットストリーム0.7mmや、ZEBRAの4c芯とモレスキン・ノートの組み合わせで文字掠れに遭遇することがありました。もしかしたら、それらも全て原因はこの角度だったのかもしれません。

(今では、プラスチック芯とはいっても0.38mmでモレスキン・ノートに書き込めますから。もちろん油断して角度が甘くなると、すぐに文字の掠れが生じてしまいますけれども)

まとめ (替え芯を選ぶ)

そういう訳で酷評していたファーバーカステルのイントゥイションも、実はボールペンとして正しい角度で持てば、ごく普通に利用できることが分かりました。

しかし正しいことが良いこととは、必ずしも限りません。特に独特な角度になってしまった原因が、筆記具に応じた角度に調整できなかったということなので、不器用な私が筆記具ごとに角度調整するのは面倒です。

どうせなら、この角度をそのまま貫きたいです。

そんな訳でファーバーカステルイントゥイションは、メインをエス・テー・デュポンのイージーフロー、サブを三菱ジェットストリームの0.7mmで復活させました。主に職場に置いて、研究活動をする時に使うつもりです。

日常的な業務はアウロラ・オプティマやモンブランのマイスターシュテュックが担うことになりますが、残念ながらカランダッシュのゴリアット芯は今一つのようです。三菱ジェットストリーム0.5mmをメインとするつもり… というか、実態としてジェットストリーム0.5mmが主力となりつつあります。

(もちろんサインなどのために、最低1本はモンブランの純正芯であるジャイアントリフィルを装着したボールペンが控えています)

とりあえず、現状はこんなところです。それでは、また。

万年筆/鉛筆派は太軸筆記具に要注意