コスプレ撮影に富士フィルムのカメラを使うのは将来性を信じているから

もともと予定していたけれども、とうとう本格的にコスプレ撮影に富士フィルムX-M5カメラを使い始めた。(ちなみに冒頭画像は旧式のX-A5)

コスプレ撮影とは、マンガやアニメの登場人物に扮したコスプレイヤーを撮影することだ。プロのコスプレ写真家(海外ではCosplay Photographerという)も存在する。そのプロや、ハイレベルのアマチュアたちはSONYかCanonを利用することが多い。

いわゆるフルサイズ機(レンズの光を受けるセンサー部分が『フルサイズ』のカメラ)だ。

そして一方で富士フィルムのカメラはフルセンサーよりも小さいAPS-Cセンサーを搭載している。言ってみれば昔の35m判フィルムのネガがフルサイズセンサーで、その半分……ハーフサイズがAPS-Cセンサーだ。センサーを小さくできれば、カメラ全体を小型化しやすい。

ただし『小さいことは良いことだ』とはいかない。無理に小さくすると、センサー上の受光素子の間隔も相応に小さくなるので、ノイズなどの問題に遭遇しやすくなる。それにセンサーに限らず、レンズを含めた各部分に小型化技術が要求される。

そういったこともあって、人混みで距離の取れない日本コスプレ界においては、F値を小さくできて背景ボケをさせやすいフルサイズ機がプロ/ハイアマチュアご用達となっている。もちろんフルサイズ機には、それ以外にも様々な利点がある。だから自分も、今までコスプレ撮影にはCanonのフルサイズ機を利用していた。

しかし……である。

たしかに今までは、SONYやCanonの最新フルサイズ機の方が、圧倒的に素晴らしいコスプレ撮影をすることができた。どうもコスプレイヤーさんたちも、ごつくて巨大なカメラを見ると、『あ、この人の撮影技術はすごいのだろう』と予想して表情が変わったような気もしないでもない。
(別にスマホやAPS-C機カメラを使う人を軽視するのではなくて、SNSなどへアップしたくなるような写真を撮ってくれるかもしれないと期待して)

でもITやAIをはじめとして、どんどんと技術革新は進んでいく。今は難しい小型化技術も、日進月歩で進んでいる。

だから富士フィルムのカメラで撮影するコスプレ写真にしても、工夫次第では素晴らしいものが撮れる可能性が生じてきた。もちろんフルサイズ機カメラも進化を続けるだろうけれども、やはり小さくて軽いと長時間にわたって使い続けることができる。

なにしろコスプレイベントというのは数日に渡って開催される。その数日間、朝から晩までコスプレ写真家(Cosplay Photographer)はイベント会場を走り回り、カメラを構える。鍛えられた肉体でないと、この荒行に耐えることは難しい。
(そういう意味で、三日連続で頑張るコスプレイヤーさんたちは、もっとすごい荒行を積んでいると言えるかもしれない)

富士フィルムというと、小学生の頃には散々お世話になった。ミラーあり一眼レフカメラを使っていた『熟練の老カメラ使い』、それが自分だ。だから富士フィルムがカメラを開発&製造していると聞いた時には驚いたけれども、力いっぱい応援したい。

それにデジカメ時代であっても、やはりフィルムカメラ時代のような写真を見ることができると嬉しい。なんとなく味気ないようで、でもじわじわと自分の心の中に入ってくる映像手…… それが自分にとってのフィルムカメラだ。
(なぜか小学生なのに暗室に籠って現像作業をしていていた少年…… それが自分だ)

そんな訳で自分としては、富士フィルムのカメラに将来性を感じている。実際に最新型のミラーレス一眼カメラは、素晴らしいラインナップだと思っている。

だから自分は、あえて富士フィルムのカメラでコスプレ撮影に挑戦することにしたのだ。

さてそれがどんな結果になるか。今から数年後が楽しみだ。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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小野正樹