クロス

クロス(Cross)傑作のアベンチュラでジェットストリーム(JETSTREAM)を互換替え芯化

さてクロス(Cross)のアベンチュラ油性ボールペンを改造し、1.0mmのジェットストリーム(JETSTREAM)リフィルを替え芯化することに成功した。

なんとも強引なクロス互換なリフィルを作成してしまったけれども、その顛末記を語らせて頂くことにする。

キッカケはタウゼント購入

そもそもは、気が付くと周囲はクロス(Cross)ボールペンの使い手で固められていたという話がある。もちろん四色ボールペンを使う人なども多い。全員がクロス利用者ということは全くない。

しかし米国の子会社と緊密に連携しているせいかなのか、なぜか米国製のクロスを利用する方々が多い。ヒツジ執事 “パパ山” にはMikanお嬢様のお世話という仕事があるので、今の部署にやって来てからは海外出張や米国スタッフ/お客様との打ち合わせは皆無だった。だから気にする必要は全く無かった。

それが年明けから、だんだんと巻き込まれる可能性が高くなってしまった。

ちなみに何故ヒツジ執事 “パパ山” なのかというと、Mikanお嬢様の愛読書が「謎解きはディナーのあとで」のためである。その本に登場する推理力抜群の毒舌執事 “影山” にちなんで、パパ山となっている次第である。

さてそれはさておき、ヒツジ執事は薄給の身である。中古品で安いタウンゼント油性ボールペンを探している時に、アベンチュラなるボディ(軸)の存在を初めて知った訳である。

このアベンチュラは入門用ボールペンで、主力商品とは全く開発コンセプトが異なる。しかし入門用だけであって、クロスでも最も低価格のボールペンとなっている。

クロス(Cross)も、次のように紹介している。

しかし私はクロスはボディ(軸)の金属感もリフィルも今ひとつだったので、20年近くモンブランを使って来た。そういう私からすると、アクリル樹脂のアベンチュラの方が馴染みやすい。

おまけにタウンゼントは37gと重いけれども、こちらは24gだそうだ。モンブランのマイスター・シュテュックが23gなので、ほぼ同じ重さである。台所にあるクッキング用の計量器で測定したら、たしかに23gだった。

それに最近では無保証製品になってしまうけれども、ペン先を改造して4c替え芯などを使う技も身に付けた。そういった訳で、つい気が付いたら、Amazonで購入ボタンを押していたという次第である。

実物を使った印象

さて冒頭の画像が、我が家にやって来たアベンチュラ油性ボールペンである。一緒に置いてあるのはモンブランのマイスター・シュテュックだけれども、全長も軸の太さもアベンチュラが一回りほど大きい。全長だと5mm程度だろうか。

色は落ち着いたブルーで、モンブランのブルーと良く似ている。ご覧の通り角張っているけれども、形状はそっくりだ。

手に持った感じは、たしかにアベンチュラは少し大きい気がする。しかし実際に書いてみると、マイスター・シュテュックと同様で、ペン先の動きを細かくコントールできる。

少し試したらクロスのM(中字)でも、快適に書くことが出来た。入門用でも、さすがはクロスだと唸らされた。

手頃な価格だし、一点だけ除くと、大学生などへの入学祝にはピッタリだと思う。

ちなみに、その “一点” が、リフィル(替え芯)の価格である。ボディはお手頃でも、リフィルは100円ボールペンが何本も買えてしまうお値段なのである。

三菱鉛筆のSK-8リフィルが互換性のある替え芯で、そこそこ価格もお手頃である。しかし過去に試したことがあるけれども、私には今一つだった。それにいくらお手頃価格とはいえ、学生さんには少々高額だと思えるかもしれない。

それから私はクロスのM(中字)リフィルは、実はあまり好きではない。偶然とは思うけれども、過去に2回連続して “ダマ” が生じるリフィルを購入してしまった。F(細字)は評判が高いし、私も悪くないと思う。

たしかに高品質なリフィル達なのだけれども、日頃使い慣れているZEBRAの4c芯が使えないのは少しツライ。おまけに私の父親もMikanお嬢様も、「ジェットストリーム(JETSTREAM)が一番良い!」というご意見である。

ここら辺が、モンブランにはない、クロス独自の弱点かと思う。モンブランであれば、金属軸の三菱パワータンクも利用できる。

そこで、今回もペン先が重要な油性ボールペンに致命的影響を及ぼしかねない、ペン先の穴の拡張手術を実施することにした。

かくして苦労(改造)は始まった

さて先日のクロスATXのペン先を改造した際、かなりのノウハウを蓄積できた。アベンチュラも基本構造は同じようで、ペン先の取り外しは簡単だった。少々力を入れる必要はあったけれども、(ペンチも必要なかった。指先の力だけで外すことが出来た。)

クロスATX油性ボールペンに、互換性のない三菱ジェットストリーム替え芯さて先日は謎のクロス(Cross)ボールペンを改造し、替え芯(リフィル)として互換性の全くない三菱ジェットストリーム(JETSTREAM...

ただし大変だったのは、ここからだ。先のATXのように、簡単に拡張することが出来なかったのだ。

私は貧乏執事なので、年季の入った中古品を購入することが多い。その時にはペン先がカタカタと音を立てるようになった商品に遭遇することもある。画像の中古モンブランにしても、購入元ショップによると「使い込まれてペン先の穴が拡張された」とのことで格安販売されていた。

そういった経年劣化を改善する試みなのか、このアベンチュラのペン先は、細長いトンネルのようなっている。棒ヤスリは円錐状だから、当然のことだけれども削る必要のある部分も増える。

おかげで30分近くも、せっせと作業する羽目になってしまった。

それでも十分に拡張できたとは言えず、今回も1.0mmのジェットストリーム(つまりプラスチック芯)が装着可能にはなったけれども、リフィル側のプラスチックも少し削らないと利用できない段階に留まっている。

またクロスでは珍しいアクリル樹脂のボディ(軸)が理由なのか、従来の金属ボディのような内部空間がない。このためリフィルの周囲には余裕が殆ど無く、画像のような4c芯の替え芯も作成してみたけれども、ギリギリで何とか収まるという具合だった。

そういえばアベンチュラに装着されていたクロスのリフィル(替芯)も、心なしか昔より太くなっていたような気がした。

昔は悩まされた、インクのダマも生じなくなっていた。ここら辺はクロス社も、不断の改善努力を続けているようだ。同じ技術者として、頭の下がるような気がした。

純正芯を再び使う場合

ところで再び純正の芯を使いたい場合、当然ながら少し工夫が必要となる。

中古モンブランと同じく、リフィルがペン先と接するの部分に、5mm角程度のセロテープを貼るのだ。セロテープの代わりに、透明マニキュアを塗っても良い。

ちなみに世の中にはリフィル(替え芯)側をヤスリで削る人もいるが、これだと毎回15分程度の作業が必要になるのだそうだ。

塵も積もれば山となる。ヒツジ執事は保証が無くなっても構わないので、ボディ側を加工(拡張)して時間節約する方法を採用している。

「時は金なり」という発想である。ただし当然ながら時間に余裕がある人ならば、たしかにリフィル(替え芯)側を加工した方が理想的だとは思う。

(どこかの作業所に、纏めて100本くらいお願いすれば作業して頂けるだろうか?)

結果オーライ

さて今回は時間と労力を要し、ボールペンの寿命を縮めてしまったような気もする改造手術だったけれども、今のところは大変快適に利用できている。

そしてちょうど青色の芯のボールペンが必要だったところだ。しばらく検証用にメインボールペンとして使った後は、青色の軸に交換して持ち歩く予定になっている。

少し残念なのは、タウンゼントやセンチュリー2と違い、日本だと一目でクロスのボールペンだと分からないことだ。

米国ではこれで十分通用すると思うが、さすがに日本国内は米国内ほどクロス製品の知名度は高くない。また国産の良いボールペンも豊富で、一目でクロスだと分かるということは、日本国内でのビジネス的にも重要な意味を持つ。

たとえどんなに安い軸であっても、クロスのリフィル(替え芯)は相当なお値段である。そのようなボールペンを日常的に使っているというのは、一種のステータスシンボルとなるのだ。

入門用ボールペンだから欲張ってはいけないが、この点さえ克服すれば、十分にビジネスでも使えると思う。

それにしても加工精度といい、恐ろしくコスパの良いボールペンが登場して来たと思う。

それに、この画像のように立派なケースで販売されている。贈り物や景品に使うことも十分に可能だと思う。

人によっては、モンブランなんかよりも実用的だと喜ばれるかもしれない。さすがは大統領たちも使用するクロスのボールペンだと、改めて感心した次第である。

追記:今はMikan様の所持品

さてこの追記を記述している2019年1月21日現在、アベンチュラはMikanお嬢様の所持品となってしまっている。おそらくヒツジ執事の元に戻って来ることは無さそうだ。

実はジェットストリームの青色芯を装着して使っていたら、Mikanお嬢様のお気に入りとなってしまった。それで召し上げられてしまった。

なんでも今まで使っていた四色ボールペンの青色と違い、ジェットストリームだと「くっきりハッキリと書ける!」という点が良いのだそうである。

そして四色ボールペンを使っているくらいだから、アベンチュラのボディ(軸)の太さは全く気にならないらしい。

ヒツジ執事としてはアベンチュラが活躍して嬉しいやら哀しいやら、複雑な心境である。