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胸ポケットを叩くとモンブランが1本

社会人というのは、いつ仕事でボールペンが必要なシチュエーションが発生するか分からない。武士にとっての剣と同じとも言える。今日はYシャツの胸ポケットにボールペンを常備しておいて役立った経験談を紹介したい。

さて、あれやこれやと朝からの騒動が一段落し、疲労回復のためにペットボトル飲料を買いに行った際、事件は起こった。

会社の職場には、廊下に自販機が設置されている。その自販機で飲み物を購入しようとして、ポケットから小銭入れを取り出した。職場では飲み物が大体140円と割安で販売されており、まずは50円玉を投入した。

「チャリン!」と音を立てて、50円玉は自販機を素通りして、釣り銭口から出て来た。稀にあることだが、硬貨が認識されないことがある。

が、もう一度試しても、結果は変わらなかった。「チャリン!」と音を立てて、釣り銭口から戻って来る。

どうも納得したくない結果だ。そこで今度は、飲みたい物のボタンを押してから、50円玉を入れてみた。

しかし結果は変わらず、「チャリン!」である。

今度は100円玉を最初に入れてみた。そして次に50円玉を入れたのだけれども、やはり結果は素通りだった。

自販機としては、この50円玉は偽物だと決めつけているらしい。試しに100円玉を入れてみたら、素通りすることは無かった。

しかし何となく釈然としない。コンビニまで買いに行こうとして、返金レバーを押し下げた。

ん?

先ほどは吐き出すかのように50円玉を素通りさせたのに、今度の100円玉は釣り銭口に出て来ない。返してくれるつもりはないようだ。

返却レバー部分の不具合かもしれないと思い、100円を追加投入して飲み物を購入しようとした。

が、機械は全く反応しなかった。200円で購入可能な飲み物の購入ボタンが点灯しないのである。もちろん、試しにボタンを押しても反応しなかった。

「ポケットを叩くとビスケットが一つ、もひとつ叩くとビスケットが二つ…」という歌どころではない。100円玉が吸収されるばかりである。

こうなってしまっては仕方がない。半ば腹立ちまぎれに、思い切り返金レバーを押し下げた。

「チャリン!」と、なぜか50円玉が釣り銭口に出て来た。もちろん素通りした50円玉は、今は私の財布の中である。

まるで “ジョジョの奇妙な冒険” で、実はスタンドの自販機に騙されているような気分である。しかし私もコンピュータ技術者のハシクレである。プログラムミスは起こり得ることで、誰かさんのように自販機を蹴飛ばすような、非紳士的な真似は控えることにした。

と、いうか、飲み物が出ない等、実は自販機というのはトラブルが相当な頻度で発生する。不幸中の幸いだったのは、自販機に連絡用紙が備え付けられていたことである。事の顛末を書いておこうと…

自販機には、連絡用紙しか備え付けられていなかった。

と、いう訳で、ようやくここに至って、Yシャツの胸ポケットに常備していたモンブラン・マイスターシュテュックの出番がやって来た訳である。ちなみに私はモンブランだと見せびらかすのは好きではないので、ホワイトスターはマッキー・プロというマジックで塗り潰してしまっている。他人が見ると、「なんか高級そうに見えるボールペン」に過ぎない。

しかし今回は、モンブランだと分かるようにしておいても良かったかもしれない。連絡用紙に書き込んでいる私の様子はただならぬものだったようで、自販機のところにやって来た人がいたが、財布を取り出したもののコンビニへ行ってしまった。

それはさておき、こんなところでもYシャツ常備のモンブラン・マイスターシュテュックは役に立ってくれる。だから片時も持ち忘れることがないように、自席で仕事する時には、別なボールペンを使うことになる訳である。

ちなみにボールペンの中に入っている芯はこちらの記事で紹介したように、三菱パワータンクである。