自宅やキャンプで焼き網を使わずに焼肉をする

煙の出ない焼肉

ぼくは典型的な「会社に命を捧げた働きアリ(自称)」であって、料理は全くできない。家庭でも全く役立たずな存在だ。

そこで考え出した貢献策が、「煙を出さずに自宅で焼肉をする」という方法である。純粋にに技術的な話題になってしまうけれども、家庭の平和には大切なことだ。

そこで今回は我が家における「煙を出さずに自宅で焼肉をする方法」を紹介させて頂くことにしたい。

焼き肉用のプレート

まずどんなに頑張っても「焼肉」である限りは、匂いや煙をゼロには出来ない。焼き肉屋で食事したとしても、服には匂いがついてしまう。

したがって煙を出来るだけ減らすことが必要になる訳で、どうしても焼き肉用のプレートが必要となる。ここで肝心なのは “プレート” であって、焼き網は論外だ。

我が家では台所のグリルでさえ、奥さまによって封印されている。グリルを使用することによる匂いや煙が嫌いとのことだ。焼き肉屋のように脂が燃えることがなくても、料理から流れ出た脂がグリル内で熱せられる。

ましてやリビングルームで “焼き網”など論外だ。遠赤外タイプでさえ、保管場所の問題が待ち構えている。

焼き肉用のプレート

それではホットプレートはどうかというと、これは肉から流れ出た脂によって、「揚げ焼肉」となりがちだ。こまめに油をクッキングペーパーで取り除くという方法もあるけれども、我が家では「焼け石に水」のような感じである。

だからホットプレートは数年前に廃棄されてしまった。もちろんフライパンを使った焼肉もやっていない。当然のことだけれども、焼き肉屋のような焼き網は使えない。したがって “ヘルシー焼肉グリル” の登場となる。

煙の出ない焼肉

こちらが商品(イシガキ産業のヘルシー焼肉グリル)の外箱に印刷されたいたイメージ図だけれども、実際にこんなに脂が流れ出ることはないような気がする。Youtube動画で雫のように脂が流れる動画が紹介されているけれども、あれは本当に検証したものであるか信用できない。

少なくとも我が家のプレートでは、焼肉プレートが綺麗な状態からの調理では、一滴も脂が流れ落ちることはない。だから購入する時は夢を持ち過ぎず、「フライパンよりも少しはマシ」程度だと覚悟しておくのが良さそうな気がする。

ちなみに当初はカセットコンロで焼肉プレートを使用するつもりだったけれども、結局は台所のガスコンロを使うことになった。小皿でも脂を受けることは無理なので、もう使われなくなった “幼児用のレンゲ” を持ち出して来た。(大切に保管していた奥さまには脱帽である)

煙の出ない焼肉用プレート

なお我が家の場合、台所のガスコンロは、”弱火” で十分である。焼肉プレートの設置される高さが低い分、効率的に加熱されているらしい。熱伝導は悪くないようで、30cmくらいの四角形の全域を焼肉料理に利用することが出来る。

なおこちらの画像はイシガキ産業による焼肉プレートだけれども、真ん中の部分に脂を流すための溝が用意されている。やたらとぼくが焼肉を中央部分に集結させて焼いているのは、少しでもこの溝から脂を流したいという考えによるものだ。

ちなみに上記の幼児用レンゲに溜まった液体は、焼肉のタレが殆どである。そのためにレンゲの内側には、タレの色が付着して目視可能になっている訳である。平らに置いたままだとレンゲに何も流れ込まない。今回は逆の方をタオルで持ち上げるように傾けて、ようやく溝に溜まったタレや脂を流し込むことが出来た。

あとはガスコンロで有名なイワタニによる丸型プレートもあるけれども、どちらにしても基本的には、 “焼き肉屋のような脂の流れ落ちたサッパリした焼肉” とはならない。ただし画像をご覧の通りで、”脂で揚げた焼肉” よりは随分と美味しそうに仕上げっている。

そうやって焼き上がった肉を、プレートが丁度良い温度になった頃に、リビングのテーブル席へと持参する訳である。このプレート(30cm程度)だと三人分くらいが、ちょうど良い量になる。それ以上の人数となる場合は、必要に応じてプレートを二枚購入するとか、最初に第一陣として焼いたものを脇へどけておき、第二陣を焼いてから持参しても悪くないかと思う。

重要な下拵えと肉そのもの

さてどれだけプレートなどの設備面を頑張っても無理があるので、肉そのものを工夫することも大切になる。

我が家はビンボーなので “中落カルビ” の半額セール品ばかり調達しているけれども、焼肉プレートでは脂身の少ない肉を選ぶことも重要だ。牛タンやモモ肉なども悪くないだろう。塩ダレだと脂が引き立ってしまうので、やっぱりタレを中心した方が良さそうに感じている。

煙の出ない焼肉プレート

それから焼く時にタレを付けるとタレ節約になるけれども、我が家では “漬けダレ” 方式を採用している。あらかじめ数時間ほどタレに漬けておいて、焼肉にタレの味を沁み込ませておくのだ。こうすると、心なしか脂が気にならなくなる。

なお肉とタレをストレートに混ぜるだけだと味が濃くなりすぎることがあるので、ぼくは玉ねぎを摺り下ろしたものを混ぜている。ただし玉ねぎによって甘みが増すので、家族からは甘ダレは避けてほしいと言われている。そこで主に近所のスーパーでも売れ行きNo.1の、”エバラ焼肉のタレ(中辛)” のお世話になっている。

煙の出ない焼肉プレート

そして冷蔵庫でキンキンに冷えていると脂の溶け具合が宜しくないので、焼き上げる2時間くらい前に冷蔵庫の外へ出しておくようにしている。奥さまからは「痛むので常温保存はしないように」と指導を頂いている。出しっ放しは厳禁である。

あと焼き肉屋でも同じだけれども、脂っこい食後感はデザートで中和するのも一案となる。そこで焼肉の時にはミニトマトも食卓へ出して、さらにピンクグレープフルーツを剥いてデザートとしてサーブするようにしている。

ちなみにステーキなどの肉は、キウイの摺り下ろしをミックスすると柔らかくなる。だから必要に応じて玉ねぎだけでなくて、キウイなどを活用しても悪くないかもしれない。

しめくくり

以上が大雑把だけれども、「煙を出さずに自宅で焼肉をする」方法である。

当たり前のことだけれども、脂が燃えるような事態を回避し、ヘルシー焼肉グリルの温度を必要最低限に下げることにより、煙には悩まされなくなる。それから焼く場所を台所にして換気扇をフル稼働させれば、家庭内トラブルは起きくくなる。

以上の説明を読むと面倒そうな感じがするけれども、実際にやってみると案外簡単である。それにたまには、父ちゃんがこのくらいの家事を分担しても良いだろう。(脂の摂取量が減れば、その分だけヘルシーにもなる)

なお焼肉を食べた皿なども脂っこくなるので、皿洗いも一手間かかる。この皿洗い&皿片付けまでちゃんと頑張ってこそ、家庭サービスというものである。

ここで岩谷産業のヘルシー焼肉グリルが嬉しいのは、フッ素加工の一枚岩だということだ。つまりぼくのような粗忽者であっても、フライパン並みに掃除が簡単なのだ!

ちなみに脂が溜まることがあっても、決して流しへ捨ててはいけない。あらかじめ使い終わったティッシュなどをポリ袋に入れて用意しておき、そこに沁み込ませて “燃えるゴミ” として廃棄するのが、「紳士の嗜み」というものである。

ぼくが紹介できるのはこのくらいである。あとは君らの頑張り次第だ。ちょうどこれからゴールデンウィークだし、各位の健闘を期待している。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:小野谷静 (おのたにせい)