続・三本のフランクフルト物語 (第三部:お土産編)

さて横浜野田岩の鰻重で、お腹も一杯になった。次に目指すはいよいよ我が家… ではなくて、横浜高島屋の地下食品街だ。

父ちゃんのお土産によって、我が家のママの家事負担が減る。全て遠い理想郷(別注参照)もとい、まさに理想的じゃないか。

(fate:Mikanお嬢様の流行アニメ)

と、いう訳で、今度は横浜高島屋の五階から地下一階(地1階)へと向かった。
ちなみに冒頭画像は、我が家のお人形さんたちの多くが由来する、新江の島水族館のクラゲである。場所は前に紹介した小田急江ノ島線の片瀬江ノ島駅なんだけれども、今は画像のような水槽が構内に展示されている。
みんなオリンピック目指して頑張ったんだけどねえ。(わざわざ藤沢市長が参加する除幕式もやった)
でもいつか沢山の人たちが、観に来てくれるようになるさ!

さて気を取り直して、お土産編を始めよう。

横浜高島屋の模様替え

まず改めて説明しておきたいのは、横浜高島屋の店名だ。
高島屋横浜店ではなくて、実は横浜高島屋なんだ。野田岩の場合は暖簾(のれん)分けして、横浜野田岩となっている。だから横浜野田岩の暖簾は “麻布野田岩” を使用している訳だ。
高島屋については事情を知らないので、高島屋に勤めている先輩に聞いてみたいと思っている。そして会うたびに、別れた後に質問しそびれたことを思い出している。まったく、ぼくってヤツは。

ともかく一時期は引っ越しを考えたことのある、横浜の高島台は関係していない。東急みなとみらい線の新高島も関係ない。(ぼくは湘南の猫民なので知らなかったけど、駅前の郵便局(横浜中央郵便局)のある辺りの町名が “高島” なのだそうだ)
“高島” は偶然だけれども、なかなか興味深い。高島屋の由来は、滋賀県の高島市にある。創業者の義父が高島市の出身なのだ。
ぼくの義父は、実はぼくと出身高校が同じだ。いやそういう繋がりで、現在に至っている訳なんだ。
だから高島屋の創業者が義父の出身地を尊重したというのも、大いに納得できる。

なんでここまで拘るかというと、当ブログの名前も大いに悩んだからだ。会社の新商品名も苦労する。
友人のアドバイスなんかを参考にさせて貰った結果、当ブログは “しょうにゃん” に落ち着いた。会社名とかブログ名を決めるのは、なかなかムズカシイのだ。

そうそう、友人のアドバイスといえば、横浜高島屋の一階にはルイヴィトンがあった。初めて見かけたような気がするので、ちょっと驚いた。

どうも横浜高島屋も微妙にレイアウト変更しているようで、いつの間にかカルティエが野田岩の近くに移っているような気もする。
文房具の伊東屋から横浜野田岩の途中にあるけど、カルティエのボールペンを持っているので、つい気になってしまうんだ。
(Mikanお嬢様には、いつか譲るつもりでいる。サファイヤのアクセントがあって、オサレなんだな)

[chat face=”mikan2.jpg” name=”Mikanお嬢様” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]興味ないー[/chat]

なんだか昔のカルティエは、今のMIKIMOTOのあたりにショップを構えていたような気がする。
横浜高島屋も一年前に長期休業したけど、その後でも変わっていなかったと思う。
やっぱり今は時期が時期なので、いろんなお店が少しずつガラガラ・ポンしているのだろうか。

なお地下街に関しては、何かが変わっているのかもしれないけれども、そちらは全く分からない。
ホントに我ながら、自分のことしか考えていなかったのだなあ、と、大いに反省してしまう。

ともかく話を始めよう。
まず横浜で最も混雑していると言えそうな、横浜高島屋の地下食品街へと足を踏み入れる。たしか親父が体調不良になって緊急入院させた帰りに、Mikanお嬢様を、千疋屋総本店へ案内したのが最後の訪店だと思う。相変わらず大混雑している。
そういえば横浜高島屋だけれども、正しくは「横浜髙島屋店」なんだ。”髙”という漢字が正しい。ブログだと文字化けしないかとヒヤヒヤするので、基本的に “高” を使わせて頂いてる。

それにしても本当に人が多い。人間、食い物は妥協できないなんだろうなあ。友人なら、即座に逃げ出してしまうような混雑状況だ。
ぼくだって一昔前は、ドキドキしていただろう。
しかし今日のぼくは一味違う。なぜなら、やまと真空工業の特殊マスクを着用しているからだ。

いや、紅茶や緑茶のカテキンと同じで、実は殺菌効果に優れているというだけに過ぎない。でも “気持ち” が大切なんだ。
たしかにいつもよりは楽チンで、横浜野田岩の本店を訪店するために屋外へ出た時にも、いつもと違ってクシャミが全く出なかったと思う。高価なマスクだけのことはありそうだ。
この新兵器もあるから、今日は地下街へ強行突入できるんだ。さらにシティハンター冴羽獠の357(XYZ)マグナムさえあれば完璧だろう。

とはいえ、勇んで地下食品街へ足を踏み入れた瞬間、ぼくを待っていたのは「一体どこで何を買えば良いの?」という大混乱イメージだった。

たしかに美味しそうなお菓子や総菜を販売する店が、山のように存在する。しかし沢山お店があり過ぎて、逆に選ぶのに困ってしまう。
さて一体、どうしたものか。ロンドンの街を知り尽くした名探偵シャーロック・ホームズだって、これでは困り果てるだろう。
こういう時は、フランスを代表するアルセーヌ・ルパンよりもホームズに傾倒している自分が、事件の舞台では役立たないことに気づかされる。そうか、だから名探偵コナン君の前に、怪盗キッドが存在したのか。

ともかく横浜高島屋の模様替え以前の問題である。ママよ、娘よ、父ちゃんは一体どうしたら良い?

アニメfateシリーズのアーチャー(弓兵)ならば、地下食品街で見た総菜をことごとく再現できる強者なので大丈夫だろう。魔法で再現するのではなく、料理して作ってしまうのだ。そうか、もしかするとアーチャーの複製能力は、料理の腕前に由来しているのかもしれない。
それに彼は、どんなに絶望的に強大な敵を前にしても「念のために確認しておくが、アレ、別に倒してしまっても構わんのだろう」不敵に笑い、激戦の後に潔く散っていけるヤツだ。
その彼の歩んだ修羅の道を見せられて、「ついて来れるか?」と問われても、その道を歩む勇気は持てない。
と、いうか、父ちゃんには根本的に “料理センス” が欠落している。そして目の前の店舗の群れは、明らかに強大過ぎる。
さてさて、本当にどうしたものか。

オペレーション桜の発動

しかし大丈夫だ、マイブラザー。
今のぼくの心の中には、呪術廻戦の東堂葵がいる。IQ53万の頭脳がヒントを与えてくれる。
「美味しそうに見えるものを目一杯買うのって、正しい選択? 最近Mikanちゃんが食べたがった物、覚えている?」
「そうかっ、おいなりさん!」
「正解っ!」

たしかに今度はぼくも、仮想アイドル高田ちゃんの全握(全国握手大会)に行くべきかもしれない。
たしかに山ほどの店舗があるのは嬉しい状況に変わってくる。目を凝らすと、なんと向こうの方に “いなりずし専門店” がある。
行ってみると、「お花見セット」というものがある。そうか、ありがとう。今回は桜をテーマにしてみることにしよう。
サクラ大戦というか、”オペレーション桜” だ。

お花見用のいなりずし

こうやって落ち着いて来ると、今まで見えなかったものが見えて来る。
海老チリ(海老のチリソース)はあるし、”ひとくち餃子の点天” というお店で、揚げ餃子を売っている。
とくに点天の店員さんは親切な方で、いなりずしもまとめて手提げ袋に入れて下さった。
さすが横浜高島屋に出店しているだけのことはある。今度来た時は、また買わせて頂きますっ!

お惣菜が一段落したら、今後はスイーツだ。
しかし今のぼくには桜という、心強いテーマがある。それにサッカー選手がグランド全体を見渡せるように、ゾーン状態に入っているので、視野が広くなっている。
うん、神奈川県の誇る “レ・ザンジュ” とか、”ラ・マレー・ド・チャヤ” がある。
そういえばぼくたちは昔、こういったお店のケーキを買いまくって、某氏の自宅でケーキ・オフ大会をやったことがある。
あの時は、たしか水滸伝の豪傑じゃないけれども、108個のケーキを揃えたように覚えている。

歳を取ってボケたら、なんとなく彼の家へ行ってしまいそうな気もする。
先日は数年ぶりで届け物をしたけど、「記憶は失っていても、心は覚えている」で、自然と辿り着いてしまった。
そんな思い出も手伝ってか、今回は “レ・ザンジュ” とか、”ラ・マレー・ド・チャヤ” を選択してしまった。
レ・ザンジュでは日持ちするクッキーを、そしてチャヤでは桜ロール・ケーキを。

[chat face=”mikan2.jpg” name=”Mikanお嬢様” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]…[/chat]

気付けば、両手に手提げ袋を3つも持っていて、どれも一杯に近い。

お花見用のいなりずし

fateのセイバー(騎士)のように、「私の役目は終わった」と、ぼくは横浜駅へと向かったのだった。

遠かった理想郷

そんな訳で意気揚々と自宅へ帰宅した訳だけれども、結果は散々だった。
見事に散ったランサー(槍兵)の気持ちが分かるというものだ。

かつては憧れだったラ・マーレ・ド・チャヤのチョコレートケーキを食べたママの感想は、「うーん … 」だけだった。
Mikanお嬢様に至っては、もっとストレートだった。
チャヤの桜ロールケーキは、半分くらいでギブアップされてしまった。
コレ、ワタシノ求メテイル方向に合ッテナイヨ」と、なんか妙な日本語の説明になっている。
そしてぼくごときが単身で敵地へ乗り込むのは無謀だと、厨二病的な表現でもトドメを刺された。
ママも「昔は良かったけれども、今の時代には合っていないかもねえ。いなりずしをアレンジするという発想が、なんか昔流なのよ」との仰せである。
言われてみると、年配者が多かったような気がする。そうか、横浜高島屋のメイン客層は、昔から御贔屓である方々なのだ。ぼく、データサイエンティストだったよな?

もちろん横浜高島屋でもママたちが気に入る食べ物は販売されているのだけれども、ぼくがそういった店を見抜く必要があるのだ。たしかに一人で買い物するのは難しそうだということが分かった。
とりあえず点天は美味しかったとのことで、また買って来ても喜ばれそうなのが唯一の収穫だ。
桜ロールケーキは和風に餡子(あんこ)でアレンジされているらしくで、「二度と買って来ないで」と言われてしまった。

さらにトドメを刺されたのはレ・ザンジュだ。
オサレな金属容器の裏を見ていたママが、しみじみと「有明に買収されていたのね」とつぶやいたのである。
え、有明って、”有明のハーバー” の有明ですな。(注1)
うーむ、孫氏の兵法では、「勝敗は戦う前に決している」とのことである。つまり事前の準備が重要なのだけれども、完全に後手に回ってしまっている。
銀河英雄伝説でも、ミラクル・ヤンは戦略的状況はちゃんと俯瞰していた。

これはもう、誰が見ても明らかな完敗である。

つまり今回は桜のように、見事に散ってしまったという訳である。
それでも夕飯をママに作らせずに済んだのが、不幸中の幸いと言えるかもしれない。
とりあえずお土産は、もう頑張らなくても良いとのことである。
たしかに、ぼくも痛感した。

そんな訳で翌日にマクドナルドのモバイルオーダーを受け取りに行けるかと尋ねられた時、自分のわずかな存在意義を見出したのだった。それなら、ぼくにも出来る!

と、いう訳で、ようやくフランクフルト物語は幕を閉じた。
しかし、ぼくの前には、まだまだ課題が山積みとなっている。作文のネタは、山ほどある。ライバル辻仁成さんの滞仏日記は毎日更新されている。

引き続き、頑張っていくことにしたい。

(ただし家族はあまり出演したくないとのことで、家庭内の話はここまでだ)

それでは今回は、この辺で。ではまた。

[chat face=”mikan2.jpg” name=”Mikanお嬢様” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]ごきげんよう[/chat]

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記事作成:小野谷静 (オノセー)

P.S.
プロ作家とはいえ、辻仁成さんの滞仏日記はスゴいなあ。彼の人間性もそうだけど、改めて尊敬しています。

それと二箱買ったレ・ザンジュのクッキー、一箱は「甘くないタイプ」でした。
うーん、致命的。

(注1)
レ・ザンジュは、もともと株式会社ありあけの子会社だった模様。そうすると2000年頃の株式会社ありあけ倒産事件に巻き込まれているということになる。とほほほほほ。
(帝国データバンクによると2018年に倒産)